もうすぐ野良猫だったサビ猫を誘拐してきて一年になります．

　去年の今頃は，引越しの準備と，うまく捕獲できるかどうかの緊張とでちょっとおかしくなっていたなぁ．そんなこともあって，最初の捕獲は失敗し，二度目でやっと連れてこれることができたんだけど，そんなことも遠い昔のような気もするし，つい昨日のことのような気もする．天候や気温も去年の今頃のようになってきてなおさら，思い出すことが多くなりました．

覚えているのかい？野良だった頃を．
この室外機の上から，「にゃおーん！！」って大きな声で私を呼び止めた日を．


毎日うちのまわりをちょろちょろして，


そのうち玄関に入ってくるようになり，


玄関先でご飯を食べては


ブラッシングされ，ナデナデされ，


道路で転がり砂だらけになっては，


うちでも転がっていくから，私は毎日床を拭いて回っていたんだよ．


人間との関わりがあまりなかったのか，人の持ってるものにはなんでも興味を示し，


うちを自分の陣地だと主張するようになり，


うちの花壇はすっかり君のトイレになったw


覚えているのかね．老いた気の強い三毛猫に追い払われていた日々を．


　うちに来てしばらくは，家に慣れる前に衰弱して死んじゃうんじゃないかって心配になり，腎臓に病気を持っていることがわかってからは，１ヶ月生きれるのか，ついの１ヶ月は生きられるのか，って毎日のように心配して過ごしていました．


　そんな人間の心配を，賢い君はちゃんと感じて，考えて行動してたように思うこの頃です．徐々に私の心配もほぐれ，君の病気とも前向きに付き合っていけるようになり，お互いに生活に慣れ，愛情を注ぎあい，だんだんと色んな表情を見せてくれるようになりました．最近では遠慮なく噛んでくるよねw

　かわいいともなんとも思わなかったきちゃない柄の猫だったのに，出会った日からなぜか気になって仕方なくなってしまった不思議な猫．野良猫がたくさんいたうちのまわりで，なぜかこの子だけが特別になってしまったことが今でも不思議で仕方ありません．なんだったんだろうなぁ．
　ちびっこで，突然現れたから，近所の人みんなから子猫と間違われてたけど実は５歳にはなっているという君は，いったいどこで生まれたの？どこから来たの？半生を語れるのならば是非とも話を聞いてみたいなぁ．いつか文明が進歩したら，猫の記憶を取り出して映像で見られる日が来るでしょうか．
そんな遠い未来まで，ずっと一緒に居られるように，長生きしてください．